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指差し呼称の効果とは?【目的・やらない差・なぜ必要なのか?】
指差し呼称は、国鉄(現JR)の運転士が目が悪く、運転助手に何度も指差し呼称で信号確認をしていたのが始まりです。
今では、事故や災害予防対策の一環としてさまざまな業種で用いられるようになりました。
そんな、指差し呼称ですが効果はあるのでしょうか?
また目的ややらない差、なぜ必要なのかを解説していきます。
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目次
指差し呼称は必要?
結論から申し上げると、指差し呼称は事故や災害予防対策の観点から効果があるため、必要との意見が多いです。
実際に、事故や災害の多くはうっかりや思い込みなどが原因で起こっていることが多く見られます。
そのような、人が原因となって起こるミスをヒューマンエラーと言います。
まずは簡単に、以下に指差し呼称が必要な理由をざっくりとまとめておきます。
❷ さらに、ヒューマンエラーから起きる事故や災害を未然に防ぐことが可能
指差し呼称の目的
指差し呼称の目的は、人は思い込みや思い違い、うっかりしていたなどで思わぬ事故が、起こってしまうことを防ぐことが目的です。
人が原因となる事故を未然に防ぐために、指差し呼称はとても効果のある動作になるのです。
さまざまな業種や災害時の対応の安全確認方法として用いられています。
指差し呼称の目的は、大きく3つあります。
❷ 声を出すことにより記憶強化と認知力を上げる
❸ 指差しと呼称両方を行うことでより確認対象に意識を集中する
以下に、この3つの目的を紹介していきます。
正しく確認対象を見ることができる
指差し呼称を行うことにより、確認対象を正しく視認することが可能になります。
よくあるミスとしては、慣れている作業や忙しい時にしっかりと確認しなかったり、出来ないことです。
それによって、勘違いや間違いなどが起こってしまうことがあります。
このような時にただのミスで済めばいいですが、重大な事故や災害に発展してしまうことがあります。
なので、しっかり指差し呼称をすることによって、間違いや勘違いを未然に回避することが可能となります。
記憶強化と認知力を上げる
声を出すことにより、呼称したことが記憶に残りやすくなります。
これは声に出したことにより話すことと、聞くことを同時に行うため、記憶に残りやすくなる効果があります。
慣れてきたり流れ作業のような動作は、スラスラと作業をしがちで気づかないうちにミスをしてしまっている、なんてこともあります。
なので、声に出すことにより今作業している内容と呼称した内容が、間違っているのかどうかの確認が同時にできるようになります。
また、誤認識や不注意に気づきやすくなり、ミスを未然に回避することが可能となります。
確認対象に意識を集中する
指差し呼称は対象物を指をさして呼称する作業となりますので、確認対象に意識を集中しないとできない動作になります。
複数作業やながら作業をしていていると、確認対象に意識が集中しづらくなります。
その結果、気づかないうちにミスや間違いが起きてしまいがちです。
そのようなことが起きないためにも、確認対象に意識を向ける必要がございます。
故に、確認対象に意識を集中しないと行えない指差し呼称をすることが必要です。
check確認対象に意識を集中するため、ながら作業、ならずうっかりミスを抑止できます。
指差し呼称の効果
指差し呼称は見る、指を指す・なぞる、声に出す・耳に聞こえるなど頭を刺激します。
頭を使うことにより意識レベルが上がり、確認の精度が上がるという結果が出ています。
認識レベルが上がる結果から、うっかりミスや思い込みなどのヒューマンエラーを防止できるのです。
また、ヒューマンエラーから起こる事故や災害を未然に防ぐことが指差し呼称の効果です。
指差し呼称は3倍以上脳を使う
実際に認識レベルが上がるとは、以下のようなものになります。
指をさす・なぞる、見る、声に出す・聞くの作業は、頭頂葉(指をさす、なぞる)を使います。
さらに、後頭葉(見る)、側頭葉(声に出す、耳で聞く)を使うため、3倍以上脳を使うとされています。
逆に指差し呼称をサボってしまえば、以下のようなことが起こります。
仮に指差しだけ行うと、脳の3分の1しか使わないためうっかりミスや思い違いが起こりやすくなってしまいます。
その結果、事故や災害が起こってしまう可能性が上がりやすくなるます。
認識レベルを上げるためにも指差し呼称をしっかりと行い、間違いやうっかりミス、思い違いに未然に気づけるようにしましょう。
結論、ヒューマンエラーを防止できる
脳を3倍使うことで、認識レベルを上げられるとお伝えしました。
認識レベルが上がるとヒューマンエラーの防止になります。
ヒューマンエラーは、人間が原因で起こるミスのことです。
また、過去の事故や災害の多くはヒューマンエラーが原因とされています。
このような事故も、しっかりとした対策を行っていれば起こらなかったと言われています。
そのような事故や災害が起こらないように、指差し呼称をしていきましょう。
やらない時との差は?
実際に指差し呼称をやらない時の差はどのような結果が出るのでしょうか?
実験や理論を2つ紹介していきます。
ボタン操作時の押し間違い実験
1994年、財団法人鉄道総合技術研究所で行われた面白い実験があります。
❶ 指差し呼称の実験で指差しと呼称を両方行わなかった場合
❷ 呼称のみ行った場合
❸ 指差しのみ行った場合
指差し呼称を行った場合の4パターンのボタン操作時の押し間違いの実験を行いました。
パターンは以下の通りです。
指差しと呼称を両方行わなかった場合:2.38%
呼称のみ行った場合:1.0%
指差しのみ行った場合:0.75%
指差し呼称を行った場合:0.38%
指差しと呼称を行わなかった時よりも、指差し呼称を行った場合の方が、ミスが少ないとの実験結果が出ました。
簡単に言えば、6分の1ボタン操作の押し間違いをしなかった効果が出ました。
よって、指差し呼称はミスを防止するためには、とても有効だということがわかりました。
ミスが多くミスを減らしたい時には、指差しや呼称を取り入れるだけでも効果が表れます。
フェーズ理論
日本大学生産工学部、橋本邦衛教授の研究にフェーズ理論という考え方があります。
フェーズ理論とは人間の意識に関しての考え方で、5段階あり数字が多くなると、集中や緊張度が高い状態になる理論です。
フェーズ0→意識していない状態。無意識状態、失神状態
フェーズ1→意識がぼやけた状態で、ミスや間違いが起きやすい状態。疲労時、居眠り時
フェーズ2→リラックスした状態。休憩時、安静状態、ぼーっとしている時など
フェーズ3→脳が集中している状態。危険作業中、仕事や家事の意欲が高い状態
フェーズ4→緊張状態、慌てていたり、怒っていたりする時
この5段階となっています。
一番ミスが少ないのがフェーズ3で、ミスが起こりやすいフェーズはフェーズ2とフェーズ4となります。
指差し呼称の場合、フェーズ2時とフェーズ4時に行うことにより効果があるとされています。
フェーズ2時に指差し呼称を行った場合、緊張感が高まりミスが起こりずらいしづらいフェーズ3になります。
フェーズ4時に指差し呼称を行った場合、緊張状態はあるものの、確認対象に対して集中力がグッと上がるのです。
結果、フェーズ3のミスしづらいフェーズに移行されると言われています。
check結果から、さまざまな業種で事故災害の予防対策として、指差し呼称を推奨していることがわかりますね。
否定的な意見も多い指差し呼称
ここまで、指差し呼称の効果などを紹介しましたが、否定的な意見もありますので紹介します。
実際に効果がないのではないのかといつも疑問に思っている。
上記の場合、命に関わりづらいことだとやることが目的で、段々と薄くなっていしまいます。
上司が目的がわかっていないと、教える時に効果が伝わりづらいです。
確かに、周りの目を気にする方は、恥ずかしくなりますね。
声を出して手を動かす作業は一手間かかります。
しかし、もしものことがあるのでやって損はないかなと思います。
いつもやっていることなので、自分の認識不足や思い違いで事故が起こってしまう可能性もあります。
職場によっては、決まった人しか指差し呼称をしないなど職場で浸透していないケースもあります。
指差し呼称の効果を高めるには全員で意識してやらなければなりません。
急いでいる時に事故やミスが起こりやすいです。
なので、忙しくても指差し呼称をすることで事故を防止しましょう。
他人を巻き込むような事故が起きないように、心がけていることは大切です。
指差し呼称は他人はもちろんのこと自分を守るためにも必要です。
check意見を見ていると、やはり一歩間違えれば事故となりうるような意見ばかりでした。
指差し呼称は、作業の大小関わらずに徹底して事故やミスを事前に防ぐことが必要です。
肯定的な意見も調べてみた
否定的な意見もありましたが、今度は肯定的な意見も調べてみました。
災害や事故の大半と言われる、ヒューマンエラーが大きく改善されているので、やはり指差し呼称を行う効果はあると言えますね。
ミスを起こす人は決まっていることが多いですが、皆さんで意識して指差し呼称を行っていくことが効果的です。
命に関わる事故が起こらないためにも、指差し呼称を行うことは大事ですね。
公共交通機関の運転士さんによっては、何十万もの命を預かっているため運転をしています。
指差し呼称をして、皆さんの命を守っていると考えるとすごいですね。
指差し呼称の動作
目的・やらない差・必要性が分かったかと思いますが、動作がわからない方もいらっしゃるかと思います。
以下に、指差し呼称の基本動作を、簡単4ステップで紹介します。
①対象を正しく見る
確認対象を目で見ることにより、対象を正しく確認することができます。
②対象を指で差す
呼称する内容を声に出しながら、右腕を真っ直ぐ伸ばし、人差し指で対象を指差します。
自分の指ばかり見ずに対象から目を離さずに行いましょう。
③差した指を耳元
差した右手を右の耳元まで戻しながら、「本当に良いか(正しいか、合っているか)」確かめながら行います。
④右手を振り下ろします
確認できたら、「ヨシっ!」と発声しながら、対象に向かって右手を振り下ろします。
②の時と同じように自分の指を見ずにしっかりと確認対象を目で確認しながら行いましょう。
指差し呼称の動作はこの4つのステップで完了です。
知っている方は今まで通り行い、やり方が間違っていた方や知らなかった方はこの4ステップを覚えて実践しましょう。
結論・まとめ
指差し呼称の効果はあるのでしょうか?また目的ややらない差、なぜ必要なのかを解説していきました。
指差し呼称は、うっかりミスや誤操作など、ヒューマンエラーを防ぐ効果があることは間違いありません。
実験でも、指差し呼称をした時としてない時の誤操作率は6分の1もの差が出ています。
故に、少しのミスで損害や大惨事になってしまうような作業をするときは、指差し呼称をすることを推奨します。
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スタッフのご紹介
大橋 美咲
大阪出身
製造業界経験3年
派遣業界に強い
採用マーケティングチーム
・Webディレクター
・Webライター
・原稿管理
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